とびひは、正式には伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)と言います。
接触によって、火事の飛び火のようにあっと言う間に広がるので、一般的に「とびひ」という言葉で呼ばれています。
とびひの症状
強いかゆみのある水疱ができます。
水疱が破れると中の菌が飛び散り、さらに他の場所に水疱ができます。
とびひの原因
とびひの原因は3種類に分類されています。
水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)
黄色ブドウ球菌によって引き起こされる症状で、顔や胴体・腕・膝など半球状の水ぶくれが次々にできます。
この水疱は簡単に破れて、皮膚がじゅくじゅくになります。
ひどくなると黄色ブドウ球菌が作る毒素が血液に入り込み、全身に広がるブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)になることもあります。
高い熱が出て、身体がだるくなり、皮膚は真っ赤に腫れて触れただけでも痛くなり、やがてむけるようになります。
乳幼児にみられ、入院して治療する必要があります。
痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)
A群β溶血性レンサ球菌溶連菌(溶連菌)によって引き起こされる症状です。
この場合には、かさぶたが出来やすくなります。
化膿レンサ球菌が原因となるとびひでは、とびひが治った後に腎炎を起こすことがあります。
もらったお薬は最後まで飲み切りましょう。また、とびひの治療後に体の調子が回復しない場合は再度受診しましょう。
治療
とびひの治療には、主に抗生物質が用いられます。
症状が強い場合には軟膏も併用して内側と外側の両面から治療を行っていきます。
また、症状のある部分はよく洗い、これ以上広がらないようにガーゼで覆うようにしましょう。